フィランソロピー

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フィランソロピー

フィランソロピー(philanthropy)とは、philos(愛する)とanthropos(人類)を合成したギリシア語のフィラントローピアを語源としており、「人間愛」を意味する言葉である。一般的な訳としては、「博愛」「慈愛」となるが、自らの身を挺して社会に無償労力提供を行うボランティアの上位概念と捉えることができる。最近では、企業の社会的な貢献活動、福祉活動のことを指す場合が多い。フィランソロピーは、特に欧米で長い歴史を持つ。

社団法人 日本フィランソロピー協会では、フィランソロピー名刺プロジェクトを立ち上げ、名刺を通じた社会貢献(フィランソロピー)活動を行っている。障害や難病などのハンディキャップのあるアーティストの作品を名刺に印刷して、使用することで作品を紹介し、また、その収益をアーティストや所属団体におくるものである。印刷についても、福祉施設で行うことによって障害者の就労の機会を創出している。

フィランソロピーの類似語に、メセナがある。メセナ(mecenat)は、ローマ時代の大臣の名前に由来し、「文化の擁護」を意味するフランス語であって、芸術や文化を擁護し支援することを意味する。日本では企業が芸術・文化活動について支援を行うことを指し、1990年の企業メセナ協議会発足以後、一般的に用いられるようになった。

企業が芸術・文化活動の支援を行うことは、企業メセナと呼ばれる。ボランティア休暇を利用した社員の社会貢献活動など社員参加の制度を取り入れることは、企業メセナの例である。メセナとフィランソロピーの関係としては、フィランソロピーはメセナを含み、つまり、メセナはフィランソロピーの一分野ということになるが、最近のフランスにおいては、福祉関係の分野でもメセナが用いられるようになってきている。

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