シックスシグマ

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シックスシグマ

シックスシグマは、品質管理手法、または経営手法の一つであり、とどのつまりは、「百万回の作業の実施において、不良品の発生率を3.4回に抑える」ことをスローガンにすることである。また、そうしたスローガンのための業務改革を、組織が一体となって行う手法も示す。

なぜこれが、シックスシグマなのかと言えば、シグマというのが、統計学で言う標準偏差を意味するからである。つまり、シックスシグマのスローガンは、製品を作る際の品質特性値が正規分布に従うと仮定すると、6σの外に出る確率が、100万分の3.4であることに由来している。つまり、シックス・シグマの活動のポイントは、ばらつきの抑制にある。よって、シックスシグマは、プロセス改善のためのシンプルな基準あるいはベンチマークの定義から始められると考えることができる。

シックスシグマの適用範囲は、主に、製造業(製造部門)となるが、製造業のなかでも、営業部門、企画部門などの間接部門へも適用され、他にも、サービス業や病院などの非製造業への適用事例も少なくない。

1980年代の初頭に、日本のポケベル市場への参入を目指したアメリカのモトローラ社が、自社製品の品質を向上させるために考案したのがシックスシグマの歴史の始まりと言われている。また、GE(ゼネラル・エレクトリック)では、1995年にシックスシグマの全社展開が会長のジャック・ウエルチによって正式に宣言されている。世界最大のコングロマリットであるGE社では、これをすべての作業の進め方と規定し、なおかつ、その手法の履修を昇進の条件とし、成果を上げたのである。GEのシックス・シグマは、定義、測定、分析、改善、管理の「DMAIC」という5つのフェーズで行われる。

シックスシグマの実際の活動は、ブラックベルトと呼ばれる資格を有する者が中心となって行われる。ブラックベルトの語源は、柔道の黒帯である。ブラックベルトは専門の教育機関により認定され、また、ブラックベルトの補佐役として、グリーンベルトというものも存在する。

日本では、ソニー、東芝、日本モトローラ、日本GEどが、シックスシグマの導入例となっている。その導入の目的としては、生産性向上、経費削減、自社製品・サービスの品質向上などがあげられる。現在では、他社の業務改善用に、シックスシグマの研修やセミナー、入門のための講習会を請け負う企業もある。また、シックスシグマの応用例として、品質改善や経営革新のために、ムダを排除するためのリーン手法とばらつきを排除するためのシックスシグマ手法を融合した経営手法であるリーン・シックスシグマなどがある。

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